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ICHIHARA ART×MIX 2017
Dirt Restrant / World Dirt Association

撮影:吉澤健太

2017

土のレストラン/ 世界土協会

ICHIHARA ART×MIX 2017
Dirt Restrant / World Dirt Association

IAAES(千葉)

土、モニター、食器類、照明器具、音響機器、他

ICHIHARA ART×MIX 2017
Dirt Restrant / World Dirt Association

撮影:吉澤健太

撮影:吉澤健太

世界土協会|World Dirt Association Dirt
「いちはらアート×ミックス2017」
Restaurant - 土のレストラン -
 土に関心を持ち、制作を続ける3名のアーティストからなるアートユニットが、土を素材にした新たなレストランをイメージ。鑑賞者はワイングラスに入った土の匂いを嗅き、色や形を見て、土まつわるストーリーや採取者の経験を追体験する。調理方法の研究・試作を行う実験室(キッチン)も併設された。

「いちはらアート×ミックス2017」

「Dirt Restaurant ―土のレストラン―」は、土を鑑賞対象ではなく、経験される媒体として提示する実践である。本作において土は、地質的な生成過程のみならず、人の営みや語りを内包する存在として扱われる。作家は各地で土を採取する際、地域の住民にインタビューを行い、その土地にまつわる生活史や記憶を土とともに収集する。こうして集められた土は、単なる物質ではなく、関係性の束として展示空間へと運び込まれる。

展示では、来場者がワイングラスを用いて土の匂いを確かめる「テイスティング」の行為が導入される。この行為は、科学的分析や視覚中心の鑑賞とは異なる知覚の回路を開き、嗅覚を通じて土と身体の距離を縮める。さらに、水を加えられた土が時間とともに変化するプロセスは、展示を固定的な完成形ではなく、生成と変容の場として成立させている。

本作が示すのは、土を介した記憶の再配置である。採取、語り、発酵、選択といった複数の行為が重なり合うことで、展示空間は一時的な「レストラン」として機能し、来場者は消費者ではなく、土地の記憶に参与する存在となる。「Dirt Restaurant」は、物質と人との関係を問い直し、場所の記憶がいかにして共有され得るのかを静かに提示する試みである。

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