
2018
町屋ラボ
Kosudo ART Project 2018
Machiya Labo
町屋ラボ(新潟)


水と土の芸術祭2018の一環として実施された市民プロジェクト「小須戸ARTプロジェクト」。南条嘉毅は作品出品ではなく、町屋を拠点とした空間づくりと企画運営を担当し、地域住民とともに空き家を改修して「町屋ラボ」を立ち上げた。会期中は招聘作家が滞在・公開制作を行い、制作の過程そのものが地域に開かれた。町屋という時間を内包した空間を用い、制作・生活・交流が交差する場を生み出す試みである。

水と土の芸術祭2018の関連企画として実施された「小須戸ARTプロジェクト」の一環であり、新潟市秋葉区小須戸に位置する旧古川邸を拠点として展開された。南条嘉毅は本企画において、自身の作品を展示するのではなく、企画立案および空間構成、制作環境の整備を担い、アーティストの滞在・制作・公開のための基盤づくりを行った。
町屋ラボは、かつて桶屋として使われていた空き家を、地域住民とともにDIYによって改修したものである。単なる展示会場ではなく、作家が滞在し、制作過程を開く「場」として設計されており、完成された作品よりも、制作行為そのものが地域に開かれる点に特徴がある。会期中には複数の作家が参加し、町屋の空間構成や周辺環境と応答しながら公開制作を行った。
小須戸は、信濃川舟運によって発展した在郷町であり、近代以降の交通体系の変化によって都市構造が大きく更新されないまま現在に至っている。町屋ラボは、その歴史的蓄積を保存的に扱うのではなく、現代の制作行為を通じて再び時間を動かす装置として位置づけられた。
南条の関心は、作品そのものよりも、制作が生じる「環境」や「関係性」をいかに設計するかにある。本プロジェクトは、展示・制作・生活が緩やかに重なり合う場を成立させることで、地域と芸術の関係を再編する実践として位置づけられる。
















