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Phantasmal Sea

撮影:宮脇慎太郎

2022

幻海

Phantasmal Sea

香川県立ミュージアム(香川)

鏡、映像、資料館のランプ、他

造形サポート:カミイケタクヤ
資料協力:瀬戸内海歴史民族資料館

Phantasmal Sea

撮影:宮脇慎太郎

撮影:宮脇慎太郎

香川県立ミュージアムで行われたグループ展[]で、瀬戸内国際芸術祭の連携展示会。本作は、春に行った沿岸地域への取材を糸口に制作されたインスタレーション作品である。海風とともに舞い込む砂埃が、使われなくなった室内の生活道具や鏡を覆い、そこに堆積した記憶と時間の層が制作の起点となった。瀬戸内海歴史民俗資料館より借用した漁網やランプに照明や映像を投影し、また鏡や柱時計と映像を組み合わせることで、かつての暮らしと現在の知覚が交錯する、幻視的な海の風景を立ち上げている。

本シリーズは、春季に実施した沿岸地域への取材調査を契機として制作されたインスタレーション作品群である。取材地では、海風とともに舞い込む砂埃が、すでに使われなくなった住空間に残るドレッサーや生活道具の表面を覆い、かつての暮らしの痕跡を静かに堆積させていた。室内に残された鏡は、間近に聞こえる潮騒と呼応するかのように、現在の風景と記憶の中の遠景とを重ね合わせ、複数の時間層を映し出していた。

本作では、瀬戸内海歴史民俗資料館より借用した漁労道具──漁網およびランプ──を用い、それらに映像を投影することで、民俗資料が内包する時間性と、映像メディアによる流動的な時間表現との交差を試みている。漁網には製網のイメージを重ね、ランプには灯りと映像を併置することで、かつての労働と生活のリズムを想起させる空間を構成した。また、鏡や柱時計と映像を組み合わせた新作を含む計6点を展示し、反射・投影・音響を通じて、記憶と現在が往還する「幻視的な海」の生成を試みている。

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