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VOCA 2017 / Razyomon

撮影:上野則宏

2017

羅城門

VOCA 2017 / Razyomon

上野の森美術館(東京)

パネル、綿布、土、アクリル、墨、他

1940×3360mm

VOCA 2017 / Razyomon

撮影:上野則宏

南条の絵画に特徴的な空間的移動に、近年重要な要素となった時間的移動を重ね合わせた大作《羅城門》。2016年の京都滞在制作中、足元に約800年前の平安京遺構が眠る事実に着想を得て、羅城門や朱雀門、大極殿といった古代建築の往時と現代の風景を重ね描いた。黒澤明『羅生門』に描かれた朽ちた門と、現在その跡地にある公園の滑り台を重ねた本作は、幅3メートルを超えるスケールで、VOCA展2017に初出品され強い印象を残した。

《羅城門》は、南条嘉毅の絵画実践における空間的移動と時間的移動を統合的に展開した代表作である。2016年の京都滞在制作において、制作場所の地下に約800年前の平安京遺構が現存する事実に着想を得た南条は、羅城門、朱雀門、大極殿といった古代都市の象徴的建造物の往時の姿と、現代の都市風景とを同一画面上に重ね合わせた。本作では、黒澤明『羅生門』に描かれた荒廃した門のイメージと、現在その跡地に存在する公園の遊具という日常的風景が接続され、歴史的想像力と現在の身体的経験とが交錯する。幅3メートルを超えるスケールで描かれた本作は、時間を一方向的な歴史としてではなく、折り重なり触知されうる層として提示し、鑑賞者に場所の記憶を感知させる装置として機能する。VOCA展2017にて発表後、高松市美術館で「高松コンテンポラリーアート・アニュアルvol.06」にて展示、同館に収蔵された。

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