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撮影:田村融市郎
2023
38m - ネトの湖
At 38m: The Lake of Neto
市原湖畔美術館(千葉)
高滝湖の浚渫土、映像、照明、馬鍬、大八車、他
約10m×8m
音楽:角堂真美
演奏:角堂真美、南条嘉毅
特殊照明:鈴木泰人
造形サポート=カミイケタクヤ
撮影:田村融市郎
協力:市原歴史博物館、高滝ダム管理事務所、加藤清市、小幡修一、佐久間清、深山孝子、佐藤有一、鈴木弘幸、菜の花サポーターズ


撮影:田村融市郎
撮影:田村融市郎
市原湖畔美術館開館10周年記念展「湖の秘密-川は湖になった」
湖の底には、かつて養老川の流れに沿って田畑と集落が広がっていた。本作は、氾濫によって沈み、腐葉土や関東ロームが堆積して生まれた肥沃な大地「ネト」を用い、失われた風景を空間として再構成する試みである。現在の湖水位を起点に階段を降りることで、鑑賞者は時間と地層を遡行し、浮遊する民具や音、映像を通して、かつての暮らしの気配と向き合う。
音楽=角銅真実
演奏=角銅真実、南条嘉毅
造形サポート=カミイケタクヤ
特殊照明=鈴木泰人

湖底にはかつていかなる風景が存在していたのか。本作は、水没によって視覚的・空間的に失われた過去の景観を、感覚的かつ空間的に再構成する試みである。美術館周辺の湖底には、かつて養老川の流路に沿って広大な水田や耕地が広がり、平地と山地の境界部には集落が形成されていた。河川の氾濫は周期的に田畑を冠水させ、その過程で山地から流入する腐葉土や関東ローム層が堆積し、高い生産性をもつ肥沃土壌「ネト」を生成してきた。
本インスタレーションでは、吹き抜け空間の一階視点を現在の湖水位、すなわち海抜38メートルに設定し、階段を降下する身体的行為そのものを、時間および地層を遡行するプロセスとして構造化している。地下空間には、実際に湖底から採取されたネトによって形成された地表が立ち上げられ、湖に沈 む以前に使用されていた農具や民具、大八車が、浮遊感を伴う配置によって提示される。さらに、空間内に散在する音響および映像は、かつてこの地で営まれていた生活の痕跡や記憶を断片的に喚起し、鑑賞者を過去と現在、地史と生活史が重層化する知覚の場へと導く。
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